2014年8月25日

記事紹介:シスメックス、白血病向け遺伝子検査試薬を発売-日本初の試薬、分子標的薬の効果把握

シスメックスのプレスリリースによると、「血液中に僅かに残った微小残存病変(Minimal Residual Disease:MRD)」(=治療開始後に寛解状態となっても体内にわずかに残存している腫瘍細胞)を正確に検出するための「BCR-ABL1 mRNAの定量RT-PCR試薬」(=特定遺伝子の発現量を高感度に定量するための試薬)とのことです。

残念ながら現状の日本のプラクティスからどれだけ測定精度が上がるのかは説明はありませんが、国際標準の測定法・測定値に対応する結果として海外の治験結果との比較分析がしやすくなるのではないでしょうか。

余談ですが、国内CML患者数は2011年に1万1千人ということは2014年現在は1万5千人近くになっているのでしょうか。一人当たりの年間医薬費用が400万円くらいだとすると年間600億円の負担(おそらくほぼ丸っと貿易赤字)になるので、とっととCMLに使えるグリベックの国産ジェネリックを1錠500円くらい(現状から8割引き、3割負担でも月1万8千円)の安価で出してしまうところが出てきてほしいところです(医療費抑制のためにも)。

(以下、記事の引用)
シスメックス、白血病向け遺伝子検査試薬を発売-日本初の試薬、分子標的薬の効果把握掲載日 2014年08月19日

 【神戸】シスメックスは慢性骨髄性白血病(CML)の治療効果監視に使う遺伝子検査用試薬「ipsogen BCR―ABL1 Mbcr IS―MMR DS試薬」を9月初旬に発売する。
 同用途で国際標準の測定法・測定値に対応する日本初の試薬で、このほど製造販売承認を取得した。抗がん剤の一種である分子標的薬を用いた治療の効果を正確に把握できるようになる。現時点で価格は未定。
 試薬はフランスのキアゲン・マルセイユから導入し、シスメックスが国内で臨床性能試験を実施した。同社によると2011年の国内CML患者数は約1万1000人で増加傾向にあるという。