残念ながらドラッグオフは7ヶ月弱で終わりました。人生すべてうまく思い通りにいかぬものです。
その後、第二世代に切り替えてピンピン生きており、2回目のドラッグオフに挑戦して、今度は9ヶ月で終わりました。
まあそれでも元気に生きており、グリベックよりも副作用はなく生活は楽になってます。
またしばらく海外に行くかもしれないので、海外治療事情もぼちぼち更新していきたいですね。
皆様、良いお年を。
Diagnosed as Chronic Myelogenous Leukemia (CML) in my late twenties, I've decided to live with what I love and do what I'd love to do. Be yourself; be happy.
2018年12月31日
2015年12月26日
2015年8月12日
イギリス生活(9)過去最短の病院滞在時間
レセプションで受付して数分で血液検査、その後20分くらいしたら呼ばれてSpecialist Nurse(専門看護師:すべてを医者が診断するのではなく、診断が確定して慢性期で安定している患者はそれ専門の資格を取ったNurseが診察できる極めて効率的な仕組みになっています)との面談が5分程度、処方箋を待つのに10分程度、処方箋を近くのSainsbury'sの薬局にてグリベックに変えてもらうのに15分程度、全部で驚きの一時間程度ですべてのプロセス(受付、血液検査、診察、薬受け取り)が終わりました。
予約時間が午後3時と病院の中でも最後のほうであったことに加え、制度上会計がない仕組みにせよ(相変わらず妻の配偶者ビザで滞在しているニートに対して一切合切無料です、ありがたやありがたや)、この効率は学ぶべきところがあると思います。NHS自体は、非効率さが良くニュースになったりビジネスケースになったりしているものですが、隣の芝生は青く見える以上の無駄のない国民性を感じました。
診察ではヘモグロビンが減っていることが話題になりまして、過去のデータを取っていなかったのでこのたび昔の血液検査の結果もひっくり返して調べてみましたが、全くもって過去データの範囲内でした。むしろ、白血球数が増えている(正常に戻っている)のが気になるところです。先週おそらく友人からもらった咳の風邪とまだ闘っているのでしょう。
予約時間が午後3時と病院の中でも最後のほうであったことに加え、制度上会計がない仕組みにせよ(相変わらず妻の配偶者ビザで滞在しているニートに対して一切合切無料です、ありがたやありがたや)、この効率は学ぶべきところがあると思います。NHS自体は、非効率さが良くニュースになったりビジネスケースになったりしているものですが、隣の芝生は青く見える以上の無駄のない国民性を感じました。
診察ではヘモグロビンが減っていることが話題になりまして、過去のデータを取っていなかったのでこのたび昔の血液検査の結果もひっくり返して調べてみましたが、全くもって過去データの範囲内でした。むしろ、白血球数が増えている(正常に戻っている)のが気になるところです。先週おそらく友人からもらった咳の風邪とまだ闘っているのでしょう。
2015年6月30日
論文紹介:細胞遺伝学的完全寛解に1年以内に達したCML患者の5年生存率は、一般人口と変わらない
別件で論文を調べていたら2015年4月に発表された比較的最新の面白い論文に出会いました。
Relative survival in patients with chronic-phase chronic myeloid leukaemia in the tyrosine-kinase inhibitor era: analysis of patient data from six prospective clinical trials
ポイントは2点:
Relative survival in patients with chronic-phase chronic myeloid leukaemia in the tyrosine-kinase inhibitor era: analysis of patient data from six prospective clinical trials
ポイントは2点:
- CML慢性期患者の5年生存率は、一般人口と比べて約5%ほど悪い(For the whole population of patients with CML-CP, 5-year survival was only slightly lower than that of the matched general population (relative survival 94·7% [95% 92·1–97·4]).)
- 治療により1年以内に細胞遺伝学的完全寛解(CCyR=骨髄中のフィラデルフィア染色体陽性細胞の割合が0%(20個中0個)の場合)に至った患者は、5年生存率は一般人口と変わらない(差がないという仮説を棄却できない)(Individuals of all ages with a report of complete cytogenetic response to treatment or deeper within 1 year had a 5-year survival similar to that of the general population.)
過去の記事見ても、自分がいつCCyRになっていたのか記録していないことがわかりましたが(確か3か月後あたりで達成していたと思うのだが)、1年でその先のMMR(分子遺伝学的効果)に至っているので、まあどう考えても2の条件を満たしていますね。
妻に話したら、「あなたが死ぬ心配はもうしていない」と言われました。CMLは本当に死なない病気になったんですね。願わくばこのまま変異もグリベック耐性も出ず、とっととドラッグオフできますように。祈
2015年2月10日
イギリス生活(7)通常運航の検診における日本との彼我の差異
ロンドンでは二回目、前回から三ヶ月ぶりの検診でしたが、血液検査は相変わらず問題なし(WBC3.2, RBC 4.00, PLT 133)。次回はバンクホリデーに重なっているため二ヶ月少し先の予約になりました。
今日は前回ほど混んでいないため(Haematology outopatientの待合室の席が3分の1埋まる程度)、受付から薬を受け取るまでイギリスらしからぬ一時間半で終わりました。期待値が下がっているのかもしれませんが、お陰でせっかく届いた三島由紀夫の豊饒の海四部作の第一部「春の雪」が全然進みませんでした。
今回は特にこれと言った面白いことはなかったので、あえて日本と幾つかの観点で運営の違いを比較してみます。
1)血液検査
今回から担当の先生が変わったため(前回は多分忙しすぎてSpecialist Nurseが対応してくれた)、自己紹介を兼ねて?改めてCMR(分子学的完全寛解)であることを確認する*のと、年に一回ということの肝臓系の検査が加わって計七本も血液を取られました。
肝臓系のは多分日本で毎回取られている(=so far so goodで問題がない)指標でしょうが、こちらでは年に一回で十分ということで、無駄の排除がこっちの方が徹底されているなあと思います。
2)医療情報の共有
さらに、検査結果は数週間で届くのでそれを担当医がダブルチェックしてから私宛に結果をレターで教えてくれるそうです。医療情報の透明性は圧倒的にこちらの方が高いですね、というか当たり前の基準が違いすぎる。日本の某大学病院で、自分のデータで渡してほしい、うちでは出してません、なぜだ、出さないルールになっているからです、という不毛な押し問答を待合室で見て絶望したのとは隔絶の感があります。
*日本の先生は紹介状レター以上のデータを私にくれていないですが、アデンブルックスでもCMR確認はしたので、医者間でのデータのやり取りはこちらもあまりしないのかもしれません。
3)処方薬の提供
処方薬をもらうPharmacyもSainsberry's(大手スーパーの一つ)にアウトソースされていて、驚きの15分程度で出てきました。日本での平均待ち時間1時間前後、アデンブルックスで半日かかって結局翌日取りに行く羽目になった、とか比べると圧倒的に効率が良いです。というか、同じイギリス内なのに違いすぎるのは、NHSと雖もClinical Commisioning Groupごとに実質の経営が分かれているためかと思いますが、こうやってユニバーサルケアと競争導入のバランスを肌で感じることができます。
4)健康診断収入の位置付け
なお、General Health Checkを有料でいいから受けたいのでこの病院でそういうサービスないのか、と相談したところ、通常の健康診断ならGP(かかりつけ医)でやってね、ということでした。日本だったら人間ドックとかのパンフレットを渡されそうなものですが、これが役割分担というやつでしょうか。せっかくの収益機会が勿体無く見えますが、専門病院のリソースはよりクリティカルな患者に使うべきですね。
しかしながら、ガンマーカー等の検査付きの高級なものはどうなのか、聞きそびれてしまいました。。。せっかくなんでまあアドバイスされた通りとりあえずGPに相談してみようかな、とおもいます。引っ越してきてから登録しただけでまだ一回も何も相談していないので、顔合わせも兼ねまして行ってみませう。
今日は前回ほど混んでいないため(Haematology outopatientの待合室の席が3分の1埋まる程度)、受付から薬を受け取るまでイギリスらしからぬ一時間半で終わりました。期待値が下がっているのかもしれませんが、お陰でせっかく届いた三島由紀夫の豊饒の海四部作の第一部「春の雪」が全然進みませんでした。
今回は特にこれと言った面白いことはなかったので、あえて日本と幾つかの観点で運営の違いを比較してみます。
1)血液検査
今回から担当の先生が変わったため(前回は多分忙しすぎてSpecialist Nurseが対応してくれた)、自己紹介を兼ねて?改めてCMR(分子学的完全寛解)であることを確認する*のと、年に一回ということの肝臓系の検査が加わって計七本も血液を取られました。
肝臓系のは多分日本で毎回取られている(=so far so goodで問題がない)指標でしょうが、こちらでは年に一回で十分ということで、無駄の排除がこっちの方が徹底されているなあと思います。
2)医療情報の共有
さらに、検査結果は数週間で届くのでそれを担当医がダブルチェックしてから私宛に結果をレターで教えてくれるそうです。医療情報の透明性は圧倒的にこちらの方が高いですね、というか当たり前の基準が違いすぎる。日本の某大学病院で、自分のデータで渡してほしい、うちでは出してません、なぜだ、出さないルールになっているからです、という不毛な押し問答を待合室で見て絶望したのとは隔絶の感があります。
*日本の先生は紹介状レター以上のデータを私にくれていないですが、アデンブルックスでもCMR確認はしたので、医者間でのデータのやり取りはこちらもあまりしないのかもしれません。
3)処方薬の提供
処方薬をもらうPharmacyもSainsberry's(大手スーパーの一つ)にアウトソースされていて、驚きの15分程度で出てきました。日本での平均待ち時間1時間前後、アデンブルックスで半日かかって結局翌日取りに行く羽目になった、とか比べると圧倒的に効率が良いです。というか、同じイギリス内なのに違いすぎるのは、NHSと雖もClinical Commisioning Groupごとに実質の経営が分かれているためかと思いますが、こうやってユニバーサルケアと競争導入のバランスを肌で感じることができます。
4)健康診断収入の位置付け
なお、General Health Checkを有料でいいから受けたいのでこの病院でそういうサービスないのか、と相談したところ、通常の健康診断ならGP(かかりつけ医)でやってね、ということでした。日本だったら人間ドックとかのパンフレットを渡されそうなものですが、これが役割分担というやつでしょうか。せっかくの収益機会が勿体無く見えますが、専門病院のリソースはよりクリティカルな患者に使うべきですね。
しかしながら、ガンマーカー等の検査付きの高級なものはどうなのか、聞きそびれてしまいました。。。せっかくなんでまあアドバイスされた通りとりあえずGPに相談してみようかな、とおもいます。引っ越してきてから登録しただけでまだ一回も何も相談していないので、顔合わせも兼ねまして行ってみませう。
2015年1月13日
イギリス生活(5)イギリス国内のHaematologyの転院&2015年明けました
遅ればせながら、2015年明けましておめでとうございます。ケンブリッジの某Master Courseを卒業後、Londonに移って数か月、無事に新しい病院(Gay's Hospital)にて引き続き無料で治療を受けて元気に生きております。
転院の際には、Addenbrooke'sの先生にLondonに引っ越す理由を説明し、近くの病院を紹介してくれ、と伝えたら彼女が知っていてHaematologyのちゃんとした病院に向けてきちんとレターを書いてくれたので、時期が来たら新しい病院からAppointmentの連絡を頂きました。一銭も払っていない身なのに、ありがたいことです。
ちなみに、こちらでは骨髄検査は標準治療外とのことで、血液検査で変な数値が出ない限りは行わないとのこと、NHSのCommission Groupごとの予算が決まっていることもありますが、コストのみならず患者のQoLを考えても妥当だと思います。
その血液検査の結果は相変わらずの低空飛行で、血小板の数値がちょっと高かったのですがまあ過去にもあったので問題ないでしょう(先生も何も言わなかったし)。
転院の際には、Addenbrooke'sの先生にLondonに引っ越す理由を説明し、近くの病院を紹介してくれ、と伝えたら彼女が知っていてHaematologyのちゃんとした病院に向けてきちんとレターを書いてくれたので、時期が来たら新しい病院からAppointmentの連絡を頂きました。一銭も払っていない身なのに、ありがたいことです。
ちなみに、こちらでは骨髄検査は標準治療外とのことで、血液検査で変な数値が出ない限りは行わないとのこと、NHSのCommission Groupごとの予算が決まっていることもありますが、コストのみならず患者のQoLを考えても妥当だと思います。
その血液検査の結果は相変わらずの低空飛行で、血小板の数値がちょっと高かったのですがまあ過去にもあったので問題ないでしょう(先生も何も言わなかったし)。
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