2014年7月20日

CMR維持1年半達成

昨年末のマルク結果も検出限界以下で、CMRを無事継続していることが確認できました。これで2012年4月から2013年12月ということで1年8か月の連続になります。今回のマルクでまた何も出なければ順調に2年を突破ですね。

血液検査でも、白血球と血小板の数は、ぎりぎりとはいえ標準値の下限値を突破しました。もはや患者というよりはただの貧血気味の兄ちゃんですね、レバーでも食べないと(笑)

どうやら診療を受けている大学病院から、今行っているドラッグオフの治験にも参加できるようです。しかしながら、最初の1年は1か月ごとのマルクが必要なようで、その期間にストレスを余計に抱えたくないので、生活や仕事面の整理を済ませて、真剣に検討する必要がありそうです。

CML発病前後の白血球数の推移(千/μリットル)
CML発病前後の血小板数の推移(千/μリットル)
CML発病前後の赤血球数の推移(百万/μリットル)

2014年7月7日

論文紹介:CMLドラッグオフ(休薬)治験結果@フランスの最新情報(2013年末時点)

フランスにおけるCML(慢性骨髄性白血病)に関するドラッグオフ(therapy discontinuation (STOP) studies;休薬)の治験結果を要約しました。薬を止めても、4割(5年)から6割(2年超)の患者がPCRネガティブを維持できているようですし、ぶり返したとしてもMMRにすぐに戻れることが確認できてきているようです。休薬に関して、日本でも同様の治験結果が早期に報告されることを待っております。

ワタクシも2012年8月のマルクでCMRが確認できているから、2回連続PCRネガティブというCMRの定義上、2012年4月からPCRネガティブなのでもう2年以上PCRネガティブを維持という条件を満たしているはず(この7月の検査で引っかからない前提)です。

STIM1 study
  • Imatinibで少なくとも2年以上PCRネガティブを維持できている100名の患者を対象にドラッグオフ(休薬)を実施
  • 以下の条件で再発(reccurrance)とみなされる:(1)2回連続の検査(当初1年は毎月、2年目以降は2か月ごと)における1ログ以上のBCR-ABL増加、あるいは(2)MMR(PCRでのBCR-ABLが0.1%未満)の消失
  • 39%の患者がドラッグオフ(休薬)開始から60か月(5年)後にもPCRネガティブを継続
  • 61%のぶり返し(relapses)患者のうち、殆ど当初6か月以内で2年以降のぶり返しはなし
  • Sokal risk score(診断時の年齢、脾臓の大きさ、血小板数など)によってぶり返しの確率が変わり、低いリスクスコアでは47%だったのに対し高いリスクスコアでは73%がぶり返し
A-STIM study
  • STIM1と同様の81名の患者を対象にドラッグオフ(休薬)を実施
  • MMRの消失の場合にのみ治療を再開(=低いレベルでのPCRポジティブを無視)
  • 61%が、休薬から31か月後(約2年半、中央値)にも治療なしでMMRを維持(うち45%がPCRネガティブ、24%が時たまPCRポジティブ、残り31%が2回以上連続の検出あり)
  • ぶり返した患者もすべてがMMRを回復(1名の患者のみがImatinibでは病状が進行、Second lineに切り替え?)
STIM2 study
  • 少なくとも2年以上PCRネガティブを維持できている127名の患者を対象にドラッグオフ(休薬)を実施
  • 59%の患者が、休薬から少なくとも2年以上経った時点でPCRネガティブを維持
  • そのうち53%と半数以上が、時折の短い期間、MR4.5=100万分の32と極めて低い水準での時折のPCRポジティブを検出=非常に低レベルでのPCR検出が、ただちにCMLのぶり返しや進行につながるものではないと結論
  • 41%のぶり返しのうち、92%は治療停止から当初4か月にぶり返し、残り8%も9か月目までにぶり返し

2014年7月4日

論文紹介:Imatinib in Chronic Myeloid Leukemia: an Overview

イマチニブ(グリベック)の効果に関する最新(2014年1月に公開)の論文。とりあえず生存率はいまだに9割前後であることが確認されているようです。詳細は後で読もう。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3894842/

要旨(コピペ)
Imatinib was the first signal transduction inhibitor (STI), used in a clinical setting. It prevents a BCR-ABL protein from exerting its role in the oncogenic pathway in chronic myeloid leukemia (CML). Imatinib directly inhibits the constitutive tyrosine kinase activity. Imatinib binds to BCR-ABL kinase domain by preventing the transfer of a phosphate group to tyrosine on the protein substrate and the subsequent activation of phosphorylated protein. As the result, the transmission of proliferative signals to the nucleus is blocked and leukemic cell apoptosis is induced. The FDA has approved imatinib as first-line treatment for newly diagnosed CML in December 2002 following an International Randomized Study (IRIS), initiated in June 2000, comparing imatinib at a single daily dose 400 mg to IFN alpha plus cytarabine in newly diagnosed patients with CML in CP. Results from this study show the outstanding effectiveness of imatinib and its superiority with respect to the rates of complete hematological response (CHR), major and complete cytogenetic response (MCyR, CCyR). Patients randomized to imatinib arm at 8 – year data cut off continue to have a durable hematologic and cytogenetic responses, low progression rates to AP or BC, and remarkable survival outcomes. An overall survival (OS) rate is 85% for patients receiving imatinib (93% when only CML-related deaths and those prior to stem cell transplantation are considered). The results have been confirmed in the last years by several groups. According these cumulative results the rates of CCyR achieved after one year of therapy with imatinib at standard dose ranged from 49% to 77%, and the proportion of patients who achieved major molecular response (MMR) after one year ranged between 18% and 58%. Discontinuation of imatinib has been also tried in patients in MMR, a molecular relapse occurs in about one third of patients, generally within 6 months from imatinib cessation.


2014年6月26日

記事紹介:被爆2世:白血病発症に差 「早い誕生ほど危険」(毎日新聞)

白血病の発生率は人口10万人あたり6.3名(日本成人白血病治療共同研究グループ)、人生80年とすれば生涯発症率は0.5%弱(約200名に一人が罹る)になる。これと99%水準で統計的に有意に差があるというためには、それなりのサンプル数がいるよね(たとえばある集団の発症率が母集団平均より+1%だとすると、ある集団に必要なサンプル数は約800;+2%だと約300、+3%だと約200)

ある程度大規模な被爆2世の追跡調査でない限りは、文中にあるとおり、「2世への遺伝的影響がない」と言われてることを否定できないことはわかるものの、周りのサンプルバイアスではどう考えても身体が弱い気がするんだがなぁ。殆どの方が亡くなっているだろうし、今後どこまで追跡調査をできるのか、頑張ってほしいです。
被爆2世:白血病発症に差 「早い誕生ほど危険」
毎日新聞 2014年06月01日 23時00分
 白血病を発症した広島原爆の被爆2世のうち、父親が被爆し、戦後早い時期に生まれた人ほど、発症の危険性が高いとする研究結果を、鎌田七男・広島大名誉教授(血液内科学)らの研究グループがまとめた。1日に長崎市であった原子爆弾後障害研究会で報告した。
 鎌田氏らによると、原爆投下の1〜15年後に生まれた被爆2世の白血病患者54人ときょうだい95人の計149人について、親の被爆から誕生日までの日数などを分析。父が被爆した2世のグループで、被爆に近い時期に生まれた子どもほど、白血病にかかる確率が高い傾向があった。父親の被爆から誕生までの時間が経つほどこの傾向は弱まったという。
 原爆放射線の遺伝的影響については、日米共同研究機関・放射線影響研究所などが「認められない」としている。鎌田氏らは「2世への遺伝的影響をただちに示すものではないが『影響がない』とも言えないのではないか」と話した。【小畑英介】
出典:http://mainichi.jp/select/news/20140602k0000m040093000c.html

2014年4月21日

イギリス生活(4)グリベック飲み始めてから丸3年以上が経過

久しぶりの更新です。今月初頭に行った血液検査の結果を更新しました。

例によって?全く問題なく、こちらの病院でも念のため年末の血液を精密検査にかけたところ白血病細胞は見つからなかったとのこと。もはや薬を飲んでいるのが病気の証というトートロジー的な状況になりつつあります。

こちらの病院ではHaematology(血液内科)とOncology(悪性腫瘍、癌)が同じ受付なのですが、受付を済ませてから血液検査待ちに小一時間、その後結果が出るまで一時間ちょい待って、面会は5分、薬が出るまで30分、というのはグローバルスタンダードなのかと思うくらい日本の某大病院と同じ時間軸です。こちらでは半年以上滞在のプロパーな学生身分のため、グリベック代金も含めて一切合財が無料なので文句はいいませんよ、ええ。

ついでに言えば座っている患者が高齢層に偏っているのもよく似ていますが、建物のつくりがこちらの方が明るいのと、すぐそばにコーヒーが飲めるglossary storeがあるのでそんなにどんよりしていません。

この3月でグリベックを飲み始めて丸3年になります。何も気付かずに対処をしていなかったらだいたい今頃には骨髄移植 or Deathの状況だったかと思うと、いろいろな不幸中の幸いに思いをはせてしまいますね。そういえば、あれはちょうど東日本大震災の年でした。。。もうあれから3年か。

白血球数の推移


血小板数の推移


赤血球数の推移


ヘマトクリットの推移