2014年1月29日

記事紹介:ノバルティス、白血病薬不正の隠せぬ証拠(東洋経済オンライン)

マスメディアは商売だからとりあえず風向きが悪い会社を叩けばいいのでしょうが、生死がかかっている患者からすれば、これでノバルティスが日本から撤退したらむしろそれを促した記事を書いているマスメディアをまとめて訴えたいですね。

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この記事では製薬会社のみをたたいて医者側についてはあまり深堀して考察していませんが、医師主導治験自体が、のちの承認申請を前提として、薬物自体は企業から提供され、その後の引継ぎもスムーズになるように設計されているわけで、一回限りのゲームで終わらない以上、当然ながら企業側だけでなく医者側にも「薬効」を高く出したいインセンティブはあるはずです。

その観点では、医者の倫理を訴えても結局のところ利益の方向性が一致しているのだから実効性は薄く、アンケート回収を手伝うなどコントロールあるいはモニタリングコストの高いところでの線引きをするのではなく、その後のプロセスである承認申請の段階で審査機関たるPMDAに分析前のローデータまで提出させる(当然PMDAはそれに対応するだけの組織拡充が必要です)とか、事後に一定割合について抜き打ちでデータ回収方法の妥当性ヒアリングを行うだとか、そういったシステム全体としての再設計が必要なのだと思います。

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