2012年12月28日

ノバルティスファーマのプレスリリース:グリベックとタシグナの効果比較

グリベックよりタシグナの方が効きがよいですね、という各種講演会等では言われている情報について、今さらながらのニュースリリースがノバルティスより出ていました。

ただ、担当医曰く「検出限界値以下の効果がグリベックで得られているので切り替える必要はない。このまま数年完全寛解を維持して、ドラッグオフ治験への参加を検討すべき」という状態なのでまあ気にしておらず、むしろいざというとき使える薬が残ってる分、安心です。

(以下貼り付け、後で読む用)

プレスリリース

2012年12月25日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
「タシグナ®」のPh+慢性骨髄性白血病を対象とした
第III相臨床試験の長期フォローアップデータを発表
「グリベック®」と比較してより深いレベルの分子遺伝学的効果を達成
  • 初発および「グリベック®」による長期治療後に「タシグナ®」に切り替え投与を行ったフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)患者さんの双方において、「タシグナ」投与により、より深いレベルの分子遺伝学的効果を達成
  • 初発のPh+CML患者さんにおいて、投与開始から3カ月および6カ月の早期の時点での分子遺伝学的効果と予後の間には相関関係があることが示唆
  • ノバルティスは、深いレベルの分子遺伝学的効果を維持している患者さんにおける無治療寛解の可能性を探索する新たな臨床試験を通じ、慢性骨髄性白血病への取り組みを強化
2012年12月10日、スイス・バーゼル発 - フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)の初発の患者さん、および「グリベック®」(一般名:イマチニブメシル酸塩)による長期治療後に残存病変が見られ「タシグナ®」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物)に切り替え投与を行った患者さんを対象とする2つの第III相臨床試験において、「タシグナ」が「グリベック」を上回る効果を示すことが最新のデータでさらに裏付けられました。
これら2つの試験から得られた結果は、米ジョージア州アトランタで開催された第54回米国血液学会(ASH: American Society of Hematology)年次総会で発表されました。
ENESTcmr試験の2年間のフォローアップから得られた結果では、「グリベック」による長期治療後に残存病変が見られた患者さんを「タシグナ」の投与に切り替えた場合、より深いレベルの分子遺伝学的効果*の達成につながることが示されました1。「グリベック」による継続投与を受けた患者さんと比較して、「タシグナ」投与に切り替えた患者さんでは、2倍以上の患者さんでBCR-ABLが検出限界値以下の状態を持続しました。治療開始から12カ月の時点と比較すると、投与群間の達成率の差は2倍以上となり、24カ月までの時点で統計的優位性が認められました(「タシグナ」切り替え投与群の22.1%に対し「グリベック」継続投与群で8.7%、p=0.0087)。ベースライン時のBCR-ABLの発現量に関わらず、「タシグナ」切り替え投与群では、「グリベック」投与群と比較してより多くの患者さんで、BCR-ABL検出値がMR4.5、または検出限界値以下を達成しました1。これまでに公表された複数の試験によると、MR4.5を達成・維持した患者さんでは、CMLの病期の進行は認められていません2,3,4,5,6
ENEST試験の治験責任医師でありオーストラリア・ロイヤルアデレード病院血液内科部長兼アデレード大学臨床教授であるティモシー・P・ヒューズ医師(Timothy P. Hughes, MD, Head of the Department of Haematology at Royal Adelaide Hospital and Clinical Professor at the University of Adelaide, Australia)は次のように述べています。「より多くの患者さんが、より深いレベルの効果を早期に達成し、それが長期的な治療成果の向上につながることから、初発治療における主要な選択肢として『タシグナ』を検討すべきと考えます」
ASHでは、ENESTnd試験の4年間のランドマーク解析の結果も発表されました。この結果によると、初発時から「グリベック」ではなく「タシグナ」の投与を受けることで、3倍以上の患者さんが早期の分子遺伝学的効果(治療開始から3カ月と6カ月の時点においてBCR-ABL発現量が10%以下に減少)を達成しています7。研究者は、分子遺伝学的効果を早期に達成することと、将来的なMMR(分子遺伝学的寛解)とMR4.5の達成、さらに無増悪生存と全生存の間には相関関係があるとみています7
ASHでは、ENESTnd試験の有効性と安全性の4年間のフォローアップデータの解析結果も発表され、その結果においても、MR4とMR4.5の達成率は「タシグナ」投与群で引き続き有意に高く、かつ「タシグナ」の優位性は経時的に高まることが示されました(MR4:1年後までに「グリベック」投与群の達成率と「タシグナ」投与群の達成率の差は9(「タシグナ」400mg 1日2回投与群)~14(300mg 1日2回投与群)ポイント、4年後までに17~24ポイント。MR4.5:1年後までの達成率の差6~10、4年後までの達成率の差14~17ポイント)7。投与開始から4年目の時点で、全生存は投与群間に差異は見られませんでしたが、CML関連死は「グリベック」投与群(13名)と比較して、「タシグナ」300mg 1日2回投与群(5名)と400mg 1日2回投与群(4名)で有意に少ないという結果が示されました7
ノバルティス オンコロジー事業部のプレジデントであるエルベ・オプノーは次のように述べています。「ASHで新たに発表されたCMLのデータから、引き続き力強い知見が得られたのは喜ばしいことです。当社は過去数十年にわたってCMLの研究に注力を重ね、CMLを致命的な疾患から慢性疾患に変える上での一端を担ってきました。私たちは、深いレベルの分子遺伝学的効果を達成・維持している患者さんにおいて、治療を安全に中止できる可能性を検証する臨床試験を通じ、この疾患の患者さんへの取り組みに新たな一章を開こうとしています」
CMLに対するノバルティスの取り組み
ノバルティス オンコロジーは、Ph+CMLを、治療可能な慢性疾患に変える上で先駆者的な役割を担ってきました。CML領域の業界リーダーとして、ノバルティスは、この疾患の研究をさらに押し進め、今後のPh+CMLの治療に再び大きな変革を起こしたいと考えています。ノバルティスは、CMLの無治療寛解、すなわち治療中止後も深いレベルの分子遺伝学的反応を維持できる可能性を検証するため、2013年初めに本格的な臨床試験プログラムを開始する予定です。世界50カ国以上の試験施設で、9件の治療中止試験が実施される予定です。
CMLは、世界における成人の全白血病症例の10%強を占めており、年間に10万人当たり1~2名が発症します8,9
ENESTcmr試験の詳細
ENESTcmr(Evaluating Nilotinib Efficacy and Safety in Clinical Trials – Complete Molecular Response)試験は、オープンラベル・無作為化・前向き・多施設共同の第III相臨床試験で、少なくとも2年間の「グリベック」の投与を受け、CCyR(細胞遺伝学的完全寛解)は達成したものの、残存病変が確認された慢性期Ph+CMLの患者さんの分子遺伝学的効果の達成において、「タシグナ」400mg 1日2回投与群と「グリベック」標準用量(400mgまたは600mg 1日1回)投与群の間での比較を、207人の患者さんを対象に行ったものです。患者さんは、「タシグナ」400mg 1日2回投与群か、「グリベック」400mgまたは600mg 1日1回継続投与群(試験参加時と同じ用量)のどちらかの群に無作為割り付けされています1
主要評価項目は、「グリベック」か「タシグナ」による治療開始から12カ月時点までのCMR(分子遺伝学的完全寛解)の達成率でした。副次評価項目は、両群における分子遺伝学的効果達成率や持続期間、無増悪生存、全生存などを含みます。今回ASHで発表されたデータは、24カ月のフォローアップデータです1
「グリベック」による治療を受けた患者さんに比べ、「タシグナ」による治療を受けた患者さんでは、2倍以上の患者さんで、BCR-ABLが検出限界値以下の状態を持続しました。24カ月時点までに、「タシグナ」投与群に統計的優位性(「タシグナ」投与群の22.1%と比較して「グリベック」継続投与群で8.7%、p=0.0087)が見られました。12カ月までの時点と比較すると、投与群間の達成率の差は2倍以上に開きました(12カ月時点での6.7ポイント差から24カ月時点で13.4ポイント差)。ベースライン時にMR4.5未達成の患者さんにおいては、MR4.5の累積達成率は、「グリベック」継続投与群よりも「タシグナ」切り替え投与群の方が引き続き高いという結果が得られました(「タシグナ」投与群の42.9%に対し「グリベック」投与群で20.8%、p=0.0006)。治療群の間の差は12カ月時点から24カ月時点にかけて経時的に増大しました。ベースライン時にMMR、MR4、MR4.5未達成の患者さんに関して、MR4.5を達成した患者さんの割合は、いずれも「タシグナ」投与群の方が有意に高いという結果となりました(それぞれ、「タシグナ」投与群の29.2%に対して「グリベック」投与群3.6%、p=0.016、31.1%に対して11.5%、p=0.003、42.9%に対して20.8%、p=0.0006)1
ENESTnd試験の詳細
ENESTnd(Evaluating Nilotinib Efficacy and Safety in Clinical Trials – Newly Diagnosed Patients)試験は無作為化・オープンラベル・多施設共同の第III相臨床試験で、初発慢性期のPh+ CMLの成人患者さんにおける「タシグナ」と「グリベック」の有効性と安全性を比較した、過去最大規模の国際無作為化比較試験です7,10,11
ENESTndは、世界の217の施設で846名の患者さんを対象に実施されています。患者さんは、「タシグナ」300mg 1日2回投与群(n=282)、「タシグナ」400mg 1日2回投与群(n=281)、または「グリベック」400mg 1日1回投与群(n=283)のいずれかの群に無作為に割り付けされています。主要評価項目は治療開始12カ月時点の分子遺伝学的寛解(MMR)達成率で、副次評価項目は24カ月時点の持続的MMR達成率でした(12カ月および24カ月時点で評価した際にいずれの時点においてもMMRを達成していた患者さんの割合)。本試験におけるMMRは、RQ-PCR法による測定でBCR-ABLl遺伝子の発現量が0.1%以下と定義しています。観察期間は5年間を予定しています。「グリベック」投与群でsuboptimal response(薬剤で効果は得られているが、長期予後の観点から病状が進行するリスクを伴う状態)またはtreatment failure(効果が得られない状態)がみられた患者さんは、「グリベック」の増量や、継続試験に移行して「タシグナ」への切り替えを行うことが可能です。本年のASHで発表されたのは、最低観察期間48カ月のデータです7,10,11
ランドマーク解析結果は、最低観察期間4年のデータにおける投与開始から3カ月時点および6カ月時点のBCR-ABLの発現量に基づくものです。解析には、「タシグナ」300mg 1日2回投与群(n=282)と「グリベック」400mg 1日1回投与群(n=283)のデータを使用しました。MMR、MR4.5、無増悪生存、全生存の比率は、3カ月時点と6カ月時点におけるBCR-ABL発現量(1%以下、1%以上10%以下、10%以上)に従ってグループ化された患者さんの間で評価されました。治療開始から3カ月時点で評価可能な患者さんにおいて、「タシグナ」投与群の9%(n=24)に対して、「グリベック」投与群では33%(n=88)で10%以上のBCR-ABLの発現がみられました。3カ月時点でBCR-ABL発現量が10%を超える患者さんは、10%以下の患者さんに比べ、将来のMMRまたはMR4.5の達成率、無増悪生存率、全生存率が有意に低いことが示されました。「グリベック」投与群に比べ、「タシグナ」投与群では、3カ月時点と6カ月時点でBCR-ABL発現量が10%を超える患者さんの数が少ないという結果が示されました。3カ月時点と6カ月時点の早期の分子遺伝学的効果は、将来のMMRおよびMR4.5達成、無増悪生存および全生存と相関関係が見られます7
ENESTnd試験の4年間のフォローアップデータでは、投与開始から4年後までのMMR、MR4、MR4.5の達成率が、「グリベック」による治療を受けた患者さんに比べ、「タシグナ」による治療を受けた患者さんで有意に高いことが引き続き示されました。MR4およびMR4.5の達成率は、「タシグナ」投与群で引き続き高く、初年度から4年目にかけて「タシグナ」に優位性をもって拡大しています(MR4:1年後までの「グリベック」投与群の達成率と「タシグナ」投与群の達成率の差は9(「タシグナ」400mg 1日2回投与群)~14(300mg 1日2回投与群)ポイント、4年後までに17~24ポイント。MR4.5:1年後までの「グリベック」投与群の達成率との差6~10、4年後までの達成率の差14~17ポイント。MMRを達成した患者さんの間では、「タシグナ」300mg 1日2回投与群(68%)と「タシグナ」400mg 1日2回投与群(62%)において、「グリベック」投与群(49%)よりも多くの患者さんがMR4またはMR4.5を達成しました。どの治療群においても、MR4.5達成後に病期が進行した患者さんは見られませんでした。「グリベック」投与群に比べ、「タシグナ」投与群で病期が移行期や急性転化期に進行した患者さんは有意に少数でした。いずれかの群で「タシグナ」投与を受けた患者さん(いずれもn=11)に比べ、「グリベック」投与群(n=21)では、2倍近い数の患者さんが変異を起こし、うち5名は投与2年後から3年後にかけて変異が見られました。3年目の時点の全生存率はどの治療群も同等でしたが、「タシグナ」300mg 1日2回投与群(n=5)と「タシグナ」400mg 1日2回投与群(n=4)では、「グリベック」投与群(n=14)よりも、CML関連死が少ないという結果になりました。忍容性はいずれの治療薬でも良好でした。2年目から3年目にかけて観察された新規の有害事象(AE)と臨床検査値異常はごく僅かでした。「タシグナ」300mg 1日2回投与群、「タシグナ」400mg 1日2回投与群および「グリベック」投与群で、有害事象による脱落率は、それぞれ10%、14%、11%でした11
「タシグナ®」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物)について
「タシグナ」は、90カ国以上で、「グリベック」を含む少なくとも1つの前治療に抵抗性か不耐容の慢性期または移行期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)、また初発慢性期のPh+CML成人患者さんの治療薬として承認されています。食事の1時間以上前または食後2時間以降に1日2回、12時間毎を目安に服用してください。グレープフルーツジュースとCYP3A4阻害剤は避けてください。
「タシグナ」の重要な安全性情報
コントロール不良または重大な心疾患のある患者さん、あるいはQT間隔延長のおそれまたはその既往歴のある患者さんへの使用に当たっては注意が必要です。カリウムまたはマグネシウムの血中レベルが低い場合は、「タシグナ」の投与開始前に正常化させてください。QT間隔延長への影響については患者さんの状態を十分に観察してください。治療開始に先立ち、臨床的に示されているように、ベースラインでのECG測定が推奨されています。稀ではあるものの(0.1~1%)、重要なリスクファクターのある患者さんについて、臨床試験での突然死が報告されています。
肝機能障害、膵炎、胃の全摘手術の既往歴のある患者さんへの使用に当たっては注意が必要です。ガラクトース不耐性、重篤なラクターゼ欠損症、またはグルコース・ガラクトース吸収不良などの稀な遺伝性疾患のある患者さんは「タシグナ」を使用すべきではありません。妊娠中の「タシグナ」の服用は重大な悪影響を与える可能性があります。「タシグナ」を使用中の女性は授乳を避けてください。 最も多いグレード3または4の有害事象は(好中球減少症や血小板減少症など)血液学的有害事象で、一般に可逆的であり、通常、「タシグナ」の一時中断や減薬で管理可能です。血球数を定期的に観察してください。膵炎が報告されています。最も多い非血液学的有害事象は、発疹、掻痒、悪心、疲労感、頭痛、脱毛、筋肉痛、便秘、下痢であり、大半は軽等度から中等度でした。
処方にあたっては詳しい処方情報をご覧ください。
「グリベック®」(一般名:イマチニブメシル酸塩)について
「グリベック」は、110カ国以上で、全ての病期のPh+CML治療薬、また、切除不能または転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)の成人患者さんの治療薬、KIT陽性 GIST完全切除後の成人患者さんの治療薬としても承認されています。食物または大きめのグラス一杯の水とともに服用してください。
「グリベック」の重要な安全性情報
妊娠中の「グリベック」の服用は重大な悪影響を与える可能性があります。「グリベック」は重篤な浮腫(腫脹)および重篤な体液貯留との関係が見られます。血球減少症(貧血、好中球減少症、血小板減少症)がよく見られますが、一般に可逆的であり、通常、「グリベック」の一時中断や減薬で管理可能です。血球数を定期的に観察してください。重篤なうっ血性心不全や左心室機能不全、肝不全と肝損傷など肝移植を必要とする重篤な肝障害が報告されています。心疾患や肝機能障害のある患者さんへの投与にあたっては注意深い観察が必要です。
出血が起きる恐れがあります。KIT陽性GISTの患者さんで重篤な胃腸(GI)出血が報告されています。皮膚反応、レボチロキシン置換薬を使用している患者さんにおける甲状腺機能低下症、命に関わる胃腸穿孔、場合によっては致命的な腫瘍崩壊症候群なども「グリベック」の副作用として報告されています。治療に先立って脱水症および高尿酸値を正常化してください。長期的に使用すると、肝臓、腎臓、心臓などに毒性が生じる恐れ、また、免疫系が抑制される恐れもあります。好酸球増加症候群と心合併のある患者さんにおいては、心疾患の症例が「グリベック」による治療の開始と関連付けられています。「グリベック」を小児が服用した場合、成長の遅れが報告されています。「グリベック」による治療が子供の成長に及ぼす長期的影響は未解明です。
最も多い副作用は、体液貯留、筋肉の痙攣や筋肉痛、骨の痛み、腹部痛、食欲不振、嘔吐、下痢、ヘモグロビン減少、出血、悪心、疲労感、発疹などです。
処方にあたっては詳しい処方情報をご覧ください。
*
ENESTcmr試験における分子遺伝学的効果(血中のBCR-ABL発現量の減少)は国際基準に基づき下記の4つのレベルで定義されています。
  • MMR (分子遺伝学的寛解:BCR-ABL発現量が0.1%以下に減少)
  • MR4 (BCR-ABL発現量が0.01% 以下に減少)
  • MR4.5 (BCR-ABL発現量が 0.0032%以下に減少)
  • BCR-ABL検出限界値以下(少なくとも4.5logの感度でBCR-ABLが検出不能)
参考資料
  • 1. Hughes TP, Lipton JH, Spector N et al. Switching to Nilotinib Associated with Continued Deeper Molecular Responses in CML-CP Patients with Minimal Residual Disease After ≥ 2 Years on Imatinib: ENESTcmr 2-Year Follow-Up Results. ASH abstract #694, 2012.
  • 2. Kantarjian HM, Hochhaus A, Saglio G, et al. Nilotinib versus imatinib for the treatment of patients with newly diagnosed chronic phase, Philadelphia chromosome-positive, chronic myeloid leukaemia: 24-month minimum follow-up of the phase 3 randomised ENESTnd trial.Lancet Oncol. 2011;12(9):841-851.
  • 3. Kantarjian HM, Shah NP, Cortes JE, et al. Dasatinib or imatinib in newly diagnosed chronic phase chronic myeloid leukemia: 2-year follow-up from a randomized phase 3 trial (DASISION). Blood. 2012;119(5):1123-1129.
  • 4. Discontinuation study of imatinib in adult CP CML patients who have a complete molecular response to imatinib. Trial identifier NCT01564836. http://www.clinicaltrials.gov. Updated March 27, 2012. Accessed September 25, 2012.
  • 5. Multicenter trial estimating the persistence of molecular remission in chronic myeloid leukemia in long term after stopping imatinib (STIM2). Trial identifier NCTO1343173.http://www.clinicaltrials.gov. Updated June 13, 2012. Accessed September 25, 2012.
  • 6. Shami PJ, Deininger M. Evolving treatment strategies for patiensnewly diagnosed with chronic myeloid leukemia: the role of second-generation BCR-ABL inhibitors as first-line therapy.Leukemia. 2012;26(2):214-224.
  • 7. Hochhaus A, Hughes TP, Saglio G et al. Outcome of Patients with Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase (CML-CP) Based on Early Molecular Response and Factors Associated with Early Response: 4-Year Follow-up Data from ENESTnd (Evaluating Nilotinib Efficacy and Safety in Clinical Trials - Newly Diagnosed Patients). ASH abstract #167, 2012.
  • 8. American Cancer Society. Detailed Guide: CML. What are the key statistics about CML? (09/07/2012 Revision) Available at: http://www.cancer.org/Cancer/Leukemia-ChronicMyeloidCML/DetailedGuide/leukemia-chronic-myeloid-myelogenous-key-statistics. Accessed October 2012.
  • 9. Central European Leukemia Study Group. About CML. Available at: http://www.cml-info.com/de/healthcare-professionals/about-cml.html. Accessed October 2012.
  • 10. A Study of Imatinib Versus Nilotinib in Adult Patients With Newly Diagnosed Philadelphia Chromosome Positive (Ph+) Chronic Myelogenous Leukemia in Chronic Phase (CML-CP) (ENESTnd). Trial identifier NCT00471497. http://www.clinicaltrials.gov. Updated July, 18, 2012. Accessed November 20, 2012.
  • 11. Kantarjian HM, Kim DW, Issaragrilsil S et al. ENESTnd 4-Year (y) Update: Continued Superiority of Nilotinib vs Imatinib in Patients (pts) with Newly Diagnosed Philadelphia Chromosome-Positive (Ph+) Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase (CML-CP). ASH abstract #1676, 2012.
免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケア(眼科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、OTC医薬品、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2011年の売上高は586億米ドル、研究開発費は96億米ドル(減損・償却費用を除くと92億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約127,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com/
以上

2012年12月20日

定期検診の血液検査結果+留学を踏まえた今後の治療体制


3か月ぶりの定期検診でしたが、血液検査の結果も相変わらずでした。

担当の先生と(いよいよ現実的になった)留学の相談をすることができて、留学時の治療体制について合意ができたので、一歩前進という感じです。自分としてはこのままグリベックを飲みながらCMRを維持して早期にドラッグオフにチャレンジしたいと思っているのですが、その方向で進められそうで一安心しました。

何はともあれ、慢性骨髄性白血病(CML)が障害になることなく留学できる時代が普通に来ているということを、自ら示すことができそうです!!

白血球数の推移


赤血球数の推移


血小板数の推移


ヘマトクリット*の推移(今回より追加)

*ヘマトクリット値(ヘマトクリットち、hematocrit)は、血液中に占める血球の体積の割合を示す数値。ほぼ赤血球の体積比と等しい。貧血検査などに利用される。(Wikipedia)

2012年11月29日

FDAが慢性骨髄性白血病の治療にSynriboを承認/FDAニュース

CMLの新薬がアメリカFDAにより承認されたようです。ボスチニブも承認されたようですし、第三世代も増えてきてますます選択肢が広がることはありがたいことであります。

http://www.cancerit.jp/19593.html

FDAが慢性骨髄性白血病の治療にSynriboを承認/FDAニュース
2012年10月31日
FOR IMMEDIATE RELEASE:2012年10月26日Media Inquiries: Stephanie Yao, 301-796-0394Consumer Inquiries: 888-INFO-FDAFDAが慢性骨髄性白血病の治療にSynriboを承認米国食品医薬品局(FDA)は本日、血液と骨髄の疾患である慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬としてSynribo(omasetaxine mepesuccinate [オマセタキシン])を承認した。米国国立衛生研究所によれば、2012年には推定5,430人がCMLと診断される見込みである。Synriboは、同じくCML治療薬であるチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と呼ばれる種類の薬剤を少なくとも2剤使用した後、疾患が進行した患者に使用する薬剤である。
Synriboは、癌細胞の増殖を促進するタンパク質を阻止する。投与は連続14日間1日2回皮下注射を28日サイクルで白血球数が正常値になる(血液学的寛解)まで続ける。その後、Synribo治療によって患者に臨床効果が認められる限り、連続7日間1日2回、28日サイクルで投与する。
FDA医薬品評価研究センターの血液腫瘍製品室長であるRichard Pazdur医師は、「本日の承認は、慢性期または移行期のフィラデルフィア染色体陽性CMLで、他のFDA承認薬に対して抵抗性があるか忍容性のない患者のために新しい治療選択肢を提供するものです」と話し、「Synriboは、この2カ月に承認された2番目のCML治療薬です」と続けた。
2012年9月4日、FDAは慢性期、移行期または急性転化期のCML患者のうち他の治療に抵抗性のある患者または忍容性のない患者の治療薬としてBosulif(bosutinib [ボスチニブ] )を承認した。
SynriboはFDAの迅速承認制度のもとに承認されている。当局はこの制度によって、ある重篤な疾患に対する治療薬が、患者に臨床効果をもたらす可能性が適度にある代替評価項目に効果があることを示す臨床データに基づいて、その治療薬を承認することができる。この制度は、製薬会社がさらに臨床試験を実施して薬剤の臨床効果と安全性を確認している間に、その有望な新薬を患者が早期に使用できるようにするものである。Synriboは稀な疾患または病態の治療を目的とするため、FDAによってオーファンドラッグ(希少医薬品)にも指定された。
Synriboの有効性は、以前の治療でチロシンキナーゼ阻害剤を2剤以上使った後に癌が進行した患者の混合コホートを用いて評価した。すべての登録患者はSynriboを用いて治療された。
慢性期CMLに対する本剤の有効性は、ほとんどのCML患者に認められるフィラデルフィア染色体の遺伝子変異を発現する細胞の割合が減少したことによって実証された。患者76人のうち14人(18.4%)に平均3.5カ月で減少がみられた。減少が維持された期間の中央値は12.5カ月であった。
移行期CMLでのSynriboの有効性は、白血球数が正常化したか、白血病が認められなくなった(major血液学的寛解またはMaHR)患者の数によって判断された。結果によれば、患者35人中5人(14.3%)が平均2.3カ月でMaHRに達したことが示された。MaHRが続いた期間の中央値は4.7カ月であった。
臨床試験中に報告された副作用のうち最もよくみられたものは、血液中の血小板数の低下(血小板減少症)、赤血球数の低下(貧血)、感染と戦う白血球の減少(好中球減少症)とこれによって感染や発熱にいたる恐れがあるもの(発熱性好中球減少症)、下痢、悪心、脱力感と疲労、注射部位反応および血液中のリンパ球数の減少(リンパ球減少症)であった。
Synriboはペンシルベニア州フレーザーを拠点とするTeva Pharmaceuticalsが販売し、Bosulifはニューヨークを拠点とするファイザー社が販売している。
詳しい情報については以下を参照のこと:
FDA: Office of Hematology and Oncology Products (血液腫瘍製品室)〔原文〕
FDA: Approved Drugs: Questions and Answers (承認薬:質問と回答)〔原文〕
FDA: Drug Innovation (薬剤における革新)〔原文〕
NIH: Chronic Myelogenous Leukemia(慢性骨髄性白血病)[原文]
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ギボンズ京子 訳
林正樹 (血液・腫瘍内科 社会医療法人敬愛会中頭病院)監修
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原文

2012年11月7日

Holly Wood Guest House Windermere

語学学校の先生(イギリス人)に勧められたWindermere, UK、いわゆる湖水地方のペンションです。留学したらいかないとー

http://www.hollywoodguesthouse.co.uk/

2012年10月23日

全がん協加盟施設の生存率共同調査(kapweb)と簡単な使い方・分析イメージ

全がん協加盟施設のがん生存率が計算できるサイトができたそうです。くわしいデータ画面から進むと、症例数・データ提供施設・非常に細かい単位での生存期間と確率・統計的優位な信頼区間など、統計好き的にはいろいろ分析したくなるデータを見ることができます。

統計的に優位な、正確な情報が出ることは大変望ましいことですが、CMLあるいは血液系の癌は、骨髄腫という大カテゴリでしかデータがないないようですね。素晴らしい取り組みだと思うので、信頼区間をグラフ上に出す、複数クエリの比較ができる、もっと細かいサブカテゴリ指定ができるようになる、などなど今後の拡張を望みます。

KapWebはこちら

以下、10/23 1:45 am時点での分析例です。

生存率について注)
がん患者さんはがん以外の病気で死亡する場合があり、高齢者ではその分生存率が低く見えます。「相対生存率」とはがん患者さんががん以外の病気で亡くなる分を実測生存率に「かさ上げ」した補正済みの生存率です。まれに過剰な補正の結果相対生存率が前年より上昇しますが、前年と同じ値であると解釈して下さい。

信頼区間について注)
少ない患者数から生存率を計算すると信頼性が落ちます。90%信頼区間とは計算した生存率は9割方この範囲の中にあるということを示しており、実用的にも問題がありません。また2つの生存率の信頼区間が重ならない場合は、90%以上の確率でその2つの生存率に差があるということを意味します。

分析例1)骨髄腫×男性
症例数 Cases:
58件
データ提供施設 Contributing hospitals:
岩手県立中央病院 茨城県立中央病院 群馬県立がんセンター 東京都立駒込病院 名古屋医療センター
滋賀県立成人病センター 大阪府立成人病センター 四国がんセンター 九州がんセンター 

生存率実測生存率相対生存率相対生存率の90%信頼区間(上限)相対生存率の90%信頼区間(下限)
1年生存率0.7550.7730.8680.677
2年生存率0.650.6810.790.572
3年生存率0.4390.4720.5880.356
4年生存率0.3510.3880.5030.273
5年生存率0.3160.3590.4740.244


分析例2)骨髄腫×女性
症例数 Cases:
41件
データ提供施設 Contributing hospitals:
岩手県立中央病院 茨城県立中央病院 群馬県立がんセンター 東京都立駒込病院 名古屋医療センター
滋賀県立成人病センター 大阪府立成人病センター 四国がんセンター 九州がんセンター 


生存率実測生存率相対生存率相対生存率の90%信頼区間(上限)相対生存率の90%信頼区間(下限)
1年生存率0.780.7890.8970.682
2年生存率0.7320.7490.8660.633
3年生存率0.5850.6080.7390.476
4年生存率0.4150.4370.570.303
5年生存率0.4150.437

2012年10月4日

グリベックと飲み合わせが悪い薬

まとまっていましたのでブックマーク代わりにリンクを張っておきます。
頭痛薬・解熱剤としてアセトアミノフェン(例、セデス)は駄目だけど、ロキソニンやイブプロフェンはOKですね。

(独立行政法人)国立がん研究センター がん対策情報センター
がん情報サービス
http://ganjoho.jp/public/qa_links/qa/anticancer_agents/m013.html#q7

2012年10月2日

医療費に関する経済的および精神的負担に関する調査

医療費に関する経済的および精神的負担に関する調査、をインターネットにて、東京大学医科学研究所が行っているようです。

調査設計にはいろいろ突っ込みどころ(例、インターネットによる母集団からの歪み、妥当な負担額の聞き方、精神的負担の項目)がありましたが、それにしても、患者が声を上げられる数少ない機会なので、もしCML患者の方でここを見られてまだ解凍されていない方がいらっしゃったら、以下のリンクからご回答下さい。

二次締め切りは10/10(水)、最終締め切りは10/31(火)のようなので、それまでにどうぞ。

https://krs.bz/umin/s/index

2012年9月19日

CMLのCMR達成(まぎらわしい?)

CML治療開始から1年半にて、CMR(Complete Molecule Response; 分子遺伝学的完全寛解)に到達しました!想定外の高速達成にとりあえずほっとしました。これで、このまま順調に二年くらい寛解維持して、掲示板でも時折話題になっているドラッグオフの治験に参加したいと思います。

それにしても、よかったよかった(^-^)グリベックさまさまであります。

血液検査の結果は、もはやあまり気にしておりませんが相変わらずの低空飛行なんで、体調と体力には引き続き気を付けてのんびりやっていきます。


白血球数の推移



赤血球数の推移


血小板数の推移

記事紹介:ポナチニブは慢性骨髄性白血病(CML)に対して優れた治療効果を示す(海外癌情報リファレンス)

サードラインとして治験中のポナチニブですが、治験結果がかなりポジティブなようです、T315変異のあるCML患者に対しても、7割がmolecular cytogenetic response(原文ママ、分子遺伝学的寛解なのか、細胞学的寛解なのかあいまいですが)に到達しているようで、有害事象も1割と、さほどファースト・セカンドラインと比較して増えてもいないようなので、期待できそうですね。

原文(英語)はこちら。
http://news.cancerconnect.com/ponatinib-produces-high-response-rates-in-cml/

http://www.cancerit.jp/18683.html

ポナチニブは慢性骨髄性白血病(CML)に対して優れた治療効果を示す

キャンサーコンサルタンツ
2012年8月13日
2012年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会(イリノイ州シカゴ市)において発表された中間解析結果によると、試験中の分子標的薬剤ポナチニブは治療抵抗性の慢性骨髄性白血病(CML)に対し、極めて有効であり、しかも効果の発現がはやく、作用の持続も長いとみられることがわかった。
米国では毎年、およそ5000人がCMLと診断されている。CMLのほとんどの症例で特徴的なのはフィラデルフィア染色体と呼ばれる染色体異常である。この染色体では9番染色体と22番染色体の間で遺伝物質が交換されている。この交換によりBCRとABLの二つの染色体が融合する。これら二つの遺伝子の組み合わせが単一のBCR-ABL 遺伝子になることにより、細胞の異常増殖に関与するたんぱく質が産生される。
ポナチニブは経口で有効な複数標的チロシンキナーゼ阻害剤であり、主にBCR-ABL阻害剤として作用する。ポナチニブは、抵抗性が高く、治療困難であるT315I変異を克服する目的で創薬された。オープンラベルで行われたPACE試験には、タシグナ(ニロチニブ)またはスプリセル(ダサチニブ)による治療を受けたが耐性が現れた、またはT315I変異のあるCML患者またはフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ球性白血病患者が登録された。
患者数は合計444人で、その内訳は慢性期CML(CP-CML)患者271人、移行期CML患者(AP-CML)79人、および急性期ALL(BP-ALL)患者94人であった。患者にはポナチニブ45mgが1日1回投与された。登録はすでに完了したが、経過観察を継続している。慢性期患者の主要エンドポイントは分子的細胞遺伝学的寛解であり、慢性期患者の54%がエンドポイントに達し、その内訳はT315I変異陽性患者の70%、およびタシグナまたはスプリセルに抵抗性であったり忍容性のない患者の49%であった。研究者らは、細胞遺伝学的寛解の大部分は細胞遺伝学的完全寛解であることを指摘しており、高い分子遺伝学的大寛解率が認められた。
移行期患者の主要エンドポイントは血液学的寛解であり、58%の患者で達成できた。その内訳は、抵抗性であったり、忍容性のない患者では60%、T315I陽性患者でも50%であった。同様に急性転化期CML患者でも各々34%、35%、および33%がエンドポイントに達した。
治療効果は経時的に改善し、3カ月後では38%の患者が分子的遺伝細胞学的寛解に達し、6カ月後では49%、さらに9カ月後では53%の患者が寛解を得た。この傾向は試験を行なったすべてのコホートでみられた。また、同じ時間間隔で各々13%、24%、および38%の患者が分子遺伝学的大寛解に達した。
治療を中断した理由で最も多かったのは病状の悪化(12%)、次いで有害事象(10%)の発生であった。また、薬剤関連有害事象で多かったのは血小板減少、発疹、および皮膚乾燥であった。
研究者らは、ポナチニブはすでに重い治療を受けた患者や、抵抗性であるT315I変異のある患者においてかなりの効果があると結論付けている。効果は早期に現れ、持続的である。初期段階のデータであるが、ポナチニブによる三次治療により、タシグナやスプリセルによる二次治療で得られる寛解率に匹敵するかそれ以上の効果が得られるかもしれない。
参考文献:
Cortes JE, Kim DW, Pinilla-Ibarz J, et al. PACE: A pivotal phase II trial of ponatinib in patients with CML and Ph+ALL resistant or intolerant to dasatinib or nilotinib, or with the T315I mutation. Presented at the 2012 annual meeting of the American Society of Clinical Oncology, June 1-5, 2012, Chicago, IL. Abstract 6503.
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小縣正幸 訳
林正樹(血液・腫瘍内科/敬愛会中頭病院) 監修
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2012年9月9日

高額療養費の上位所得者認定

高額療養費制度において、ついにというかようやくというかこの4月より「上位所得者 (標準報酬月額53万円以上)」扱いされるようになっていたようで、約30万円の薬代に対して4万4千円でなく8万円3千円ばかしを実負担というようになりました。

なっていたようで、というのは、今年の2月と4月の高額療養費申請をつい先月行ったところ、2月と4月で還付額水準が異なったので、おそらくそれが原因だろうということです。

ただ、4月の分についても15万円台ではなく8万円台だったということは、12か月以内のいわゆる多数該当は、所得水準の区分が変わっても継続カウントされているようなのでそれはありがたいです。

2012年9月6日

1年半を振りかえって

この1年半、自分が生きることと死ぬことについて考えることが多かった。ふとするとそのようなテーマのもの(宗教的な小説・エッセイやサイバー系サイエンスフィクションなど)を選択的に吸収しようとしてきたように思える。その結果、1年間半でわかったこと、これはすなわち病気にならなければ分かり得なかったことだと思うが、をようやく書き記せそうな気がしてきたので、テキストの形で形にしてみたいと思う。

自分のXX年後に死ぬ確率がYY%という統計的事実を突き付けられたときに、まず感じたのは、自分にとって驚くほど衝撃がなかったことである。一つには、その前の夏からの体調不良と、ちらっと出自を鑑みて、ひょっとしたらひょっとするのかもしれない、と考えたことがあったからかもしれない。

ただそれだけでなく、自分のこれまでの人生において、思い通りにいかないことも多々あったものの(野球とか恋愛とかアイセックとか)、その中で自分は、その時々に自分が取るべきと感じた(≠考えた)選択肢を取ってきたからではないかと、後に立って思い立った。自分は幸運だったんだな、と改めて感じた。

よって、「これまで」の問題は驚くほどなかったので、問題となったのは「これから」のことであった。ここでも僕は幸いなことに、幸運だらけであった。とても仲が良い、僕にとっては本当に数少ない、友人の中に何でも相談できる医者と製薬業界関係者が含まれていたこと。グリベックの副作用が殆どといってよいほど出なかったこと。そして何より、病気になったことをしなやかに受け止めてくれるパートナー(当時婚約者、今結婚相手)がいたこと。

原則的に、人間は基本的に自分に依って生きるものであり、誰かに寄りかかるという生き方は嫌いであった。まあそれは今でも変わっていないと思う。しかしながら、そばを一緒に声を掛けながら歩いてくれる人がいるだけで、そしてその人と一緒の風景を見ることが、こんなにも自分にとって大事に思えるようになるなんて思わなかった。

そして、自分が死んだとしても、僕の一部は、生きている誰かの中に残っているし、同じように、僕もその誰かの一部でできている、ということに改めて思い至った時、自分の中の何かが氷解した。ある種悟ったとでも言えるのかもしれない。生活が何ら変わったわけではない。ただ、その時僕は、すぐにそうなるつもりは毛頭ないのであるが、自分は安心して死んで行けると確信したのである。それはある意味振ってきたようなものであるが、確信という言葉が最も近いように思える。思いきって言えば、大悟とでも言っていいのかもしれない。

僕の中には、いままでに触れた全てのものが詰まっている。両親、伯父伯母、祖父祖母、パートナー、友人、本、映画、演劇、風景、野球、などなど、それらが僕の人格の一部、いや正確には、僕の中の複数の指向性の一部、を形作っているのである。これを以て、When I die, I will go where my love belongs to.とつぶやいたのである。故に、Don't worry.であると。

なので、これからも、ある種自堕落で刺激のあるバラ色の日々を、僕の周りにいる、僕を形づくる人たちと過ごせていければ、これに勝る幸福ではないのではないかと思う。なお、留学はそのための肥やしにしたいのと、あと現実的には、治療を続ける中で当座の目に見える目標が欲しかったのだと分析している。故にエッセイでlong-term career visionは?とか問われて悪戦苦闘しているわけであるが。苦笑

2012年8月30日

MMR達成時期と進行リスクの情報

MMR達成時期と進行リスクの情報が、グリベックのWEBから消えてしまったので代わりの解説をいろいろ探していて、やっと日本語での記事を一つ見つけました。欲しかった情報はこれ:

治療開始18カ月時点で3 log以上の寛解深度に至った139例では、今日までに移行期/急性転化期へ進行したケースが1例も無く、全例が慢性期に留まっていた。

もう少し包括的かつ詳細がわかる公式な解説があるとよいのでしょうが、
1先にMMRになった方が進行リスクが低い
→スプリセル(ダサチニブ)の方がより強い(dirtier)ので早くMMRになる確率が高い
→だからグリベック・タシグナじゃなくてスプリセル飲もう!
みたいな3段論法になってグリベックのサイトから消えたのではないかと穿って考えてしまいましたが、スプリセルのページにも特にIRIS試験結果について記載はなさそうだったので、単に両社ともリスクを嫌って情報開示をしていないだけのような気もしますが。
http://www.sprycel.jp/top.html


以下、日経メディカルより転記(記事がなくなった時のために)
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/gakkai/asco2006/200606/500592.html


学会ダイジェスト:第42回米国臨床腫瘍学会・年次集会
2006年6月2日~6日 Atlanta U.S.A.2006. 6. 5
ASCO2006で世界中が待ち望んだIRIS試験の5年成績がついに発表
移行期や急性転化期に進展してもおかしくない時期なのに、患者の多くは慢性期に留まって生存を続けている
水田 吉彦=医学ライター


B.J. Drucker氏
 本学会で恒例のIRIS試験の最新結果が、6月3日のオーラルセッションで報告された。慢性期の慢性骨髄性白血病CML)初発患者に対するイマチニブ治療の驚くべき長期成績がいったい何年続くのか。満員となった会場の熱気に包まれて、米国オレゴンHealth&Science大学のBeverly J.Druker氏が発表を行った。
 今から5年前にIRIS試験はスタートした。当時の既存療法であったインターフェロンα+Ara-C併用と、同じく当時の新規療法であったイマチニブ400mgを比較する目的で開始された、無作為比較の第3相臨床試験である。試験開始早々、インターフェロンα+Ara-C群をはるかに凌ぐ著しい有効性がイマチニブ群にて示され、その後はイマチニブ群での長期予後成績に世界中の関心が移っていった。
 5年が経過した現在、イマチニブ群には382例が残っており、治療継続率は69%であった。5年間の全生存率は89%であり、CML関連死は5%未満と報告された。「これは過去すべての治療法と比べて、最も優れた成績と言えるだろう」(Druker氏)。
 今回、Druker氏が強調したキーポイントのひとつが、“Late responses”であった。細胞遺伝学的完全寛解(CCR)の累積達成率が未だ頭打ちにならず、伸び続けているのである。その経過は、治療開始12カ月目で69%、24カ月目で80%、36カ月目で84%、そして60カ月目では87%に達していた。5年が経過してなおCCR達成率が向上している薬剤はイマチニブが初であろう。
 一方、増悪リスクは治療継続に伴って漸減し、試験開始時には2%前後あった移行期/急性転化期への進行率が、現在では0.6%にまで低下した。そうしたことから、多くの患者が慢性期を維持しつつ、生存を続けている。
 特記すべきことに、治療開始18カ月時点で3 log以上の寛解深度に至った139例では、今日までに移行期/急性転化期へ進行したケースが1例も無く、全例が慢性期に留まっていた。
 以上の成績を踏まえて、Druker氏は力強く語った。「イマチニブ登場前の過去の概念からすれば、5年という歳月を経て、患者の多くが移行期/急性転化期へ進行してもおかしくはなかった。それを思い返すことで、改めてイマチニブの価値を実感できるだろう。IRIS試験の5年成績をみる限り、慢性期CML初発患者の第1選択薬は、間違いなくイマチニブであろう」。

2012年8月20日

記事紹介:インド最高裁、大手製薬会社の特許で最終審理 ジェネリック業界に影響も(ロイター)

いよいよ、グリベックの知財訴訟@インドの最終審理のようですね。

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK818197220120820

インド最高裁、大手製薬会社の特許で最終審理 ジェネリック業界に影響も

2012年 08月 20日 13:47 JST
 [ムンバイ/ロンドン 20日 ロイター] スイスの製薬大手ノバルティス(NOVN.VX)が抗がん剤「グリベック」の特許認定をインド特許局に求めている訴訟で、インド最高裁が今週、最終審理を開始する。
 ノバルティス側の訴えが認められれば、インド製薬業界のルールが書き換えられ、インド企業による安価な後発医薬品(ジェネリック薬)製造が抑制される可能性がある。
 ノバルティスはインド特許局にグリベックの特許を申請したが、同局は既存薬の化学構造を変えただけで新薬ではないとして、特許の認定を拒否している。
 今回の訴訟で特許が認定されれば、ノバルティスは同薬の独占販売権を手にし、インド企業による後発薬の生産が中止されることになる。
 インドの製薬会社は国内のほか、世界の途上国に安価な後発医薬品を提供している。
 インド特許局は今年3月、独バイエル(BAYGn.DE)の抗がん剤「ネクサバール」が高額すぎて大多数の国民の手に届かないとして後発医薬品の販売を認めており、今回の訴訟で再び海外メーカーとインド政府間の緊張が高まっている。
 ノバルティスの関係者が出席する口頭弁論は22日に始まる。審理は数週間続くとみられ、判決は1─2カ月後になる見通し。
 大手製薬会社の間では、急成長するインド市場の潜在力は非常に大きいが、知的財産権の保護が不十分との警戒感が強まっている。

2012年8月3日

【ノバルティスファーマ】「タシグナ」の早期浸透急ぐ‐淺川本部長「CMLに照準、血液癌領域を強化」(薬事日報)

ノバルティスさん、タシグナ売りたいんですね。

以下、薬事日報より貼り付け。
http://www.yakuji.co.jp/entry27576.html

2012年8月3日 (金)
  
 ノバルティスファーマは、オンコロジー事業本部の最重要課題として、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬「タシグナ」の早期浸透に取り組む。同社が販売する抗癌剤「グリベック」に抵抗性を示すCML患者にタシグナの処方提案を進め、市場シェアを確保していく戦略を打ち出す。取締役オンコロジー事業本部長の淺川一雄氏は、本紙の取材に、「グリベックは消化管間質腫瘍(GIST)と急性リンパ性白血病(ALL)、タシグナはCMLをターゲットに事業展開を進め、血液癌領域の事業基盤を強化したい」と話している。

個別化医療対応も重要課題

 同社は、7月にオンコロジー事業部の組織再編を行い、血液癌と固形癌の二つの事業部を傘下とする事業本部制を導入した。新体制では、血液癌と固形癌の二つの組織に分け、これまで分離独立していた営業・学術・マーケティングの機能を集約。両事業部内でMRと学術・マーケティング部門の連携を強化することで、専門性の高い営業体制の構築を目指す。

2012年8月1日

CML患者が海外留学をするための治療費の問題


まず海外療養費という制度があり、海外で支払った治療費(薬剤含む)と同じ医療行為の日本での治療費(薬剤含む)を比較して安い方をベースにして、自己負担相当額(患者負担分)を差し引いた額が支給されるようです。

(引用)
日本国内の医療機関等で、同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額(実際に海外で支払った額の方が低いときはその額)から自己負担相当額(患者負担分)を差し引いた額を支給します。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,54413,94,151.html
(引用終わり)

例えば、国内での医療費は3カ月ごとにおおよそ100万円(健康保険及び高額療養費制度適用前、3か月分のグリベック含み)ですが、これが海外で仮に200万円の場合は差額の100万円は自己負担!になり、残りの100万円は高額療養費の制度によって自己負担は8万円とかになるんですね。逆に海外で仮に50万円だった場合にはその額が給付のベースになるようですが、3割負担でも15万円の支払いなので、さらに高額療養費適用になるようです。

なので、グリベックの値段が海外の方が相当に高かったら、ロンドン・東京往復15万円くらいの航空券チケット払ってもそちらの方が割安になり、今の先生で継続できるメリットもあるので、半年に一回日本に帰ってくる方式がよさそうですね。これ、高度医療社会において若者の教育機会を妨げない事業、とかで補助金くれるところないかなぁ。ないだろうなぁ。

ところが、現在の為替レートでは海外の方がグリベックが安いことが判明しました。これだと一年当たり薬価で100万円以上安いので、骨髄検査や血液検査の費用入れても総額の医療費は安いかもしれませんね。ただ、結局相当に円高が進まない限り高額医療費の範囲内*なので、支払う額は為替リスク(下記)を除けば変わらないという結論です。

*次段落で£=60円試算していますがそれでも基本的には高額療養費適用

(引用)
外貨で支払われた医療費については、支給決定を行う日の外国為替換算率(売りレート)により円に換算し、支給額を計算します。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,54413,94,151.html
(引用終わり)


為替リスクとしては、現地通貨で医療費支払いしてから、日本で支給決定を受けるまでに急激に円高が進むと、見かけの医療費が下がって支給額が下がるリスクが考えられますが、これはよほどの円高でない限り高額療養費制度の中で吸収されそうです。

例えば、1£=60円(今の円高相場のさらに半分)になっても3ヵ月分グリベックは31万円(ポンド建てで購入前提、£14.37×4錠/日×60円/£×90日)になるので、高額所得者扱いされると普通の3割負担ですが、一般所得者扱いされていれば多数回該当で結局44,000円程度に落ち着くということですね。逆の円安リスクは、3ヵ月分グリベックを購入の前提だと、結局のところ高額療養費の中で吸収されますね。


むしろ薬の3カ月以上の処方の前例を作る方が難しいかもしれません。3カ月処方を2枚もらい、片方を「長期の旅行等特殊の事情」によって半年は有効(んで、途中で両親とかに受け取りお願いして海外輸送)とかじゃないと、さすがに学期の途中に3カ月ごとに日本に戻ってくるとか面倒すぎるので。薬が現在の円高レートのおかげで思いのほか安いことが判明したため、最悪三か月に一回分だけは現地で診察受けて薬も買い、半年に一回は骨髄検査受けに日本に帰ってくるといった組み合わせが一番よいかもしれないですね。

以下、上の結論を導き出すまでに調べた参考情報です。(2012年8月1日時点)

・海外療養費が高額療養費の適用になるのかどうか
会社で入っている健康保険組合に問い合わせた結果、日本の医療費は欧米より安いことが多いので場合によってはかかった費用の1割もお返しできない場合があるとのこと。ただし、日本の標準治療でも3割負担で高額療養費に該当する金額ならば、高額療養費制度は適用されて負担額は抑えられるとのことです。

・民間保険
http://www.aiu.co.jp/travel/price/plan/study-price.html
AIU保険による海外留学保険に問い合わせて確認しましたが、31日を超える長期滞在については、持病による治療費を一切補償できないとのことでした。ま、保険だからそりゃそうやね。

・英国でのグリベックのお値段
https://secure.novartis.co.jp/direct/index.html
ノバルティスダイレクトに問い合わせたら、翌日に電話で回答がありました。さすが大企業。

100mg錠剤と400mg錠剤の二パターンあるらしいですが、100mgの方は一箱60錠で£862.19、400mgの方は一箱30錠で£1,724.39で、結局のところ100mgあたり£14.37と同じ水準のようです。後ほどこれらの値段は、NHS(National Health Services)参加のNeLM(Natioanl electronic Library for Medicens)のページでも確認できました。
http://www.nelm.nhs.uk/en/NeLM-Area/News/2010---December/10/Novartis-announces-7-price-increase-of-imatinib-Glivec/

これを、現行レートの1£=125円で日本円に換算すると1錠約1,800円と、日本の現行の薬価1錠2749円から比べると35%も安くなり、1£=約190円になるまではポンド建てで英国で購入した方がお得なようです。

・投薬/処方期間の限度について(保険医療機関及び保険医療養担当規則)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S32/S32F03601000015.html
第二十条  医師である保険医の診療の具体的方針は、前十二条の規定によるほか、次に掲げるところによるものとする。
二  投薬
 投薬は、必要があると認められる場合に行う。
 治療上一剤で足りる場合には一剤を投与し、必要があると認められる場合に二剤以上を投与する。
  同一の投薬は、みだりに反覆せず、症状の経過に応じて投薬の内容を変更する等の考慮をしなければならない。
 投薬を行うに当たつては、薬事法第十四条の四第一項 各号に掲げる医薬品(以下「新医薬品等」という。)とその有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果が同一性を有する医薬品として、同法第十四条 の規定による製造販売の承認(以下「承認」という。)がなされたもの(ただし、同法第十四条の四第一項第二号 に掲げる医薬品並びに新医薬品等に係る承認を受けている者が、当該承認に係る医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果が同一であつてその形状、有効成分の含量又は有効成分以外の成分若しくはその含量が異なる医薬品に係る承認を受けている場合における当該医薬品を除く。)(以下「後発医薬品」という。)の使用を考慮するとともに、患者に後発医薬品を選択する機会を提供すること等患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない。
 栄養、安静、運動、職場転換その他療養上の注意を行うことにより、治療の効果を挙げることができると認められる場合は、これらに関し指導を行い、みだりに投薬をしてはならない。
 投薬量は、予見することができる必要期間に従つたものでなければならないこととし、厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに一回十四日分、三十日分又は九十日分を限度とする。
 注射薬は、患者に療養上必要な事項について適切な注意及び指導を行い、厚生労働大臣の定める注射薬に限り投与することができることとし、その投与量は、症状の経過に応じたものでなければならず、厚生労働大臣が定めるものについては当該厚生労働大臣が定めるものごとに一回十四日分、三十日分又は九十日分を限度とする。
  処方せんの交付
 処方せんの使用期間は、交付の日を含めて四日以内とする。ただし、長期の旅行等特殊の事情があると認められる場合は、この限りでない。
 前イによるほか、処方せんの交付に関しては、前号に定める投薬の例による。

血液検査結果は良好


白血球数が少し増えてきましたが、血小板数が少し減りました。まあ全体的には低位安定で問題なしとのことです。

なお、先生に留学の相談をしたところ、グリベックの薬代はreimbursement(払い戻し)が効かないかもしれない、と言われたので調べてみることになりました。次のエントリで検討します。

白血球数の推移


赤血球数の推移


血小板数の推移

2012年7月26日

Don't worry. I will go where my love belongs to.

平易な文章でさらりと読めますが、内容はとても大事なことを書いています。

生者の身体の重力の軽さと死者の情報化、死と死者は違うもの、死者は懐かしくて同時に怖いもの、死者との適切な距離を保たせてくれる場所、というような概念はとても面白かったし、研究してみたいというテーマに近いものがあってとても参考になりました。

それでも、一番心の琴線が動いたのは、恐山とは関係ないところの、「人が死んだらどうなるか」と問答のところでした。ここは、意図的にページの切り替えをはさんだと思いますが、実存の言葉と本の価値を感じさせる一説でした。
I will go where my love belongs to.

2012年7月10日

聖の青春(著:大崎 善生)

親友に薦められて読みましたが素晴らしかったです。一人有楽町のドトールで涙をこぼしてしまいました。 将棋がわからない人も、勝負事の世界に生きていない人も、病気を抱えていない人も、全ての人に読んでほしい。しかし、村山聖さんが、被曝二世だとは知りませんでした。

聖の青春 (講談社文庫)
ことさら感情をかきたてようとしない平易な文章を通じて、師弟関係、病気との闘い、周囲のサポート、生きざま、一つ一つが心に沁みてきます。最終章の、森師匠の「村山君が年をとって・・・」というところでは思わず落涙してしまいました。

彼の指した棋譜が残り続けるのは、人格の一部が残り続けるようで不思議ですが、そうやってたくさんの棋士が彼の存在に今も触れることができるのは、素敵なことのように思えます。私は「三月のライオン」を読んで興味を持った口ですが、そうでない方にも、なるべく多くの方に読んでほしい本です。

2012年7月2日

ビジネス実務法務検定2級

業務上の法律知識の抜け漏れ確認のために先日受けてきましたが、TACによる速報回答(PDF)で自己採点したベースでは、無事合格した模様です。

仕事で使っている分野でも細かいところでは理解不足があったり、一方で土地勘のまったくない不動産取引はわからないことが多かったり、と(一応法学部を卒業した)自分の実力が結構わかりました。少なくとも、会社法・倒産法はもう少し細かいところまで把握しておかないといけないなと。

ちなみに、マークシートなのにこの時代に結果が出るまで一カ月かかるってどういうことですかね??TOEFLでも数日から1-2週間で連絡、GMATなんて速報は即時開示ですよ。

2012年6月5日

Why, Charlie Brown, Why?: a Story About What Happens When a Friend is Very Ill

全ての白血病患者の周りの人に読んでほしい、とても素敵な本です。


「もし友達がvery ill(この例では白血病)になったら」という状況に対して、人としてどうすべきか、Charlie Brownの仲間たちを通じて学ぶことができる、子供だけでないいろいろな人に読んでほしいとても素敵な絵本です。

2012年5月25日

2012年日本国際賞受賞記念講演会のビデオ公開

最近お仕事がありがたいことに?忙しく、あまり更新できてない(=英語の勉強も進んでいない・・・)のですが、それはさておき、先日参加したの2012年日本学術賞の記念講演会の動画がアップされたようです。最初の音楽がやんごとなき賞であることを知らしめております。笑

受賞者紹介ビデオ:ラウリー博士、ドラッカー博士、ライドン博士 (10分)




パネルディスカッション「白血病ねらい撃ち」(71分)
ジャネット・ラウリー博士(シカゴ大学 ブラム・リース特別教授)
ブライアン・ドラッカー博士(オレゴン健康科学大学 教授、ナイトがん研究所長)
ニコラス・ライドン博士(ブループリントメディスン社 創立者、取締役)
コーディネーター:満屋裕明博士(熊本大学医学部血液内科 教授)

2012年5月17日

ひと:ブライアン・ドラッカーさん 「日本国際賞」受賞(毎日新聞)

ドラッカ博士にだけはご挨拶できませんでしたが、残りの二人の、ラウリー博士とライドン博士には感謝の言葉を伝えられてよかったです。受け付け経由でお渡しした花束が無事手元に届いているとよいのですが。。。

http://mainichi.jp/opinion/news/20120517k0000m070115000c.html

ひと:ブライアン・ドラッカーさん 「日本国際賞」受賞

毎日新聞 2012年05月17日 00時21分
発症から3〜5年で死亡するといわれた慢性骨髄性白血病。治療薬「グリベック」開発で患者の9割が10年後も生存可能になった。異常な分子の働きだけを抑え、副作用の少ない「分子標的薬」という新タイプの薬。世界が注目し、これを機に他のがんでも分子標的薬の開発が相次ぐ。
好奇心旺盛で、大学では多分野の講義をはしごした。関心を持ったのが白血病だ。普及し始めていた化学療法は正常な細胞まで傷つけ、副作用を伴う。「がん細胞だけを狙い撃ちできないか」と考えた。
「寝る、食べる、働くだけの生活」。猛烈に研究した。93年、グリベックのもととなる分子を発見した。課題は製品化だった。世界での発症率は年間10万人あたり1.3人。製薬企業は「採算が取れない」と難色を示した。それでも、「分子標的薬には将来性がある」と説得を続け、ノバルティスファーマ社が理解を示した。01年に米国、日本で承認された。
ただ、日本で1錠2749円(標準1日4錠)するなど高額で、「分子標的という手法で開発効率を向上させ、薬価の抑制に貢献したい」と話す。
科学技術の進歩に貢献した人に贈られる「日本国際賞」の授賞式のため来日し、先月末に東京都内で講演した。数人の患者が歩み寄り「あなたのおかげです」と元気な姿をみせた。ノーベル賞に最も近い男といわれるが、「どんな賞より、こんな出会いが一番うれしい」。【田中泰義】

【略歴】Brian Druker。米ミネソタ州生まれ。カリフォルニア大卒。ハーバード大研究員などを経て、07年からオレゴン健康科学大教授。57歳。

2012年4月26日

グリベック投薬治療開始1年でMMR達成!!

診断1年目骨髄検査の結果が出ましたが、Amp-CMLで50コピー未満ということで、MMR(Major Molecure Response、分子遺伝学的大反応)を達成しました。というわけで、移行5年くらいについては急性期等への進行リスクがゼロということで一安心であります♪

明日は、グリベック(イマチニブ)のメカニズムを発見したJanet D. Rowley M.D.、Brian J. Drucker M.D.、Dr. Nicholas Lydonのお三方の講演を聞きに行くので、妻のアイディアで、感謝のお礼を込めたメッセージカード+お花でも持参しようと思います♪

MMR達成時期と病気進行リスクの関係
表3 進行リスクの年次平均 
http://www.glivec.jp/rinsyo/iris_04.html

ちなみに、血球数は相変わらず低いままでした。

白血球数の推移


赤血球数の推移


血小板数の推移