2012年2月23日

ノバルティス、抗悪性腫瘍剤「グリベック錠100mg」の効能追加の承認を取得(プレスリリース)

以下ノバルティスのプレスリリースの日経プレスリリースの抜粋より。
グリベックの適用として好酸球増多症候群(HES)、慢性好酸球性白血病(CEL)へのt起用が増えたようです。改めて、色々な病態があるとともに、グリベックが満塁ホームラン的な大当たりなんだなと思います。

プレスリリース本文はコチラ

ノバルティス、抗悪性腫瘍剤「グリベック錠100mg」の効能追加の承認を取得

抗悪性腫瘍剤「グリベック(R)錠100mg」、公知申請により
FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群,慢性好酸球性白血病の
治療薬として効能追加の承認を取得

 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷 宏幸)は、本日、効能追加の公知申請*1を行っていた抗悪性腫瘍剤「グリベック(R)錠100mg」(一般名:イマチニブメシル酸塩)について、「FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群(HES), 慢性好酸球性白血病(CEL)」の効能又は効果、用法及び用量追加の承認を取得しました。
 
 血液がんの一種である好酸球増多症候群(Hypereosinophilic syndrome; HES), 慢性好酸球性白血病(Chronic eosinophilic leukemia; CEL)は、好酸球が過剰に増殖して正常な造血が阻害されたり、増殖した好酸球が心臓、肺、脾臓、皮膚および神経系などに浸潤することで、様々な臓器障害を引き起こす疾患です。中でも心筋への好酸球浸潤は約58%の患者さんに認められ、こうした患者さんは心不全を起こすことがあり、予後は不良です。早期診断や心合併症などに対する補助療法の進歩により、生存率に改善はみられるものの、依然として難治性の疾患であり、これまで国内では有効な治療法がありませんでした。今回の効能追加承認により、「グリベック」はHES,CELに対し日本で初めて承認された治療薬となります。
 
 今回の効能追加について、ノバルティス ファーマ株式会社 取締役 オンコロジー事業部 事業部長の淺川一雄は、次のように述べています。「『グリベック』は、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬として2001年に発売して以来、多くの患者さんに投与され、それまでのCML治療を大きく変えた薬剤として高く評価いただいています。その後も、消化管間質腫瘍やフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病と適応を拡大してきましたが、この度、有効な治療法のなかったHES,CELの患者さんにも、欧米ではすでに標準となっている治療選択肢をご提供できることを嬉しく思います」
 
 「グリベック」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議*2」での検討結果を受けて、HES,CELに関する効能追加について厚生労働省より開発の要請を受けていました。その後2011年4月に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請を行っても差し支えないと判断されたことを受け、「FIP1L1-PDGFRα陽性のHES, CEL」を適応として2011年5月18日に公知申請を行い、2012年2月22日に承認されました。
 
*1 公知申請:医薬品(効能追加など)の承認申請において、当該医薬品の有効性や安全性が医学的に公知であるとして、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく承認申請を行うことが出来る制度
*2 医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議:欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない医薬品や適応について、医療上の必要性を評価するとともに、公知申請への該当性や、承認申請のために追加で実施が必要な試験の妥当性を確認すること等により、製薬企業による「未承認薬・適応外薬」の開発促進に資することを目的として設置された会議

医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討結果を受けて
ノバルティス ファーマが開発要請を受けた医薬品とその対応状況 (2012年2月現在)

*以下、詳細は添付の関連資料を参照

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